トレッキングなどの山歩きで気をつけたいのが「低体温症」です。人間のからだは、体内で熱をつくりながら(熱産生)、余分な熱を体外に放出して(放熱)、熱のバランスをとり、体内の温度を三七度前後に保っています。これが一度高くなったり低くなったりすると、からだに変調が出て、二度高くなる、または低くなると、からだが正常に動かなくなります。体温が高くなる状態が「発熱」、または「熱中症」で、低くなってしまうのが「低体温症」です。
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「低体温症」が起こるケースは日常生活ではあまりなく、耳慣れないと思いますが、山野で雪や雨に濡れた状態で風に吹かれると、体温を奪われ、低体温症になることがあります。高齢者は「熱産生」機能が低下し、体温の変化を感じる感覚が鈍くなっているので、山野に出かけるときは注意が必要です。秋口や春先に雨に降られたときには、山野でなくても危険がともないます。冬季はそれなりの寒さ対策をしていますが、秋口はまだ夏の暑さが残っているので油断があり、春先は冬が過ぎて暖かさを感じるので、同じく油断が出ます。軽装になったときに雨に濡れ、冬場と同じような冷たい風にさらされると、急激に体温が奪われます。とくに、観光旅行に組み込まれがちなクルーズやエッフェル塔観光などは、強風が予測されるので、充分な寒さ対策、雨よけ対策を施すようにしましょう。