快適性を追求しながら歴史の風合いも保持

2012.01.08

奈良ホテルは、二〇〇六年に本館客室の改装工事を実施している。総楡造りの風格ある外観に見合うような形で改装を行なった。その出来栄えは、昔をよく知っている常連客でも納得できるものではないだろうか。ベッドは最新式の超高密度ポケットコイル内蔵のマットレスと、現在流行のデュヴエ(羽毛布団)スタイルを採用したが、柱や天井、窓枠や装飾としてのマントルピースなど、クラシックな装いの構成要素は再塗装するなどして、従
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心に染み入る独特の風情

2012.01.08

京都・大原「三千院」。流行り歌にも歌われたように、傷付いた心を癒やすかのような優しい佇まいの寺。石段を上り、客殿から庭伝いに往生極楽院へと進むと、苔むした庭と杉木立の間に紅葉が枝を伸ばす。手入れの行き届いた庭紅葉もいいが、裏山の鬱蒼と繁る樹々に点在する紅葉も詫びた風情があって心に染み入る。呂川の流れに沿って、しんと静まり返った山道を、しっとりと散策するのも大原ならではのこと。山道を登ると、やがて「
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事前予約が大切

2012.01.08

よほど特殊な店を除けば、旅館や料理屋で、「一見さんお断り」などあろう筈がない。きちんと予約さえすれば誰にでも門戸を開くのが、観光都市京都の店である筈だ。仮にそんな店があったとすれば、それは観光客お断り、のサインだと心得、避けて通る。「一見さんお断り」というのは何らステータスを誇るものでもなく、単に店の運営方針なのだ。無理やりそれをクリアしたからといって、ひとに自慢できるようなことではない、というこ
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歓びになるのがスローサイクリング

2012.01.07

大陸における村と村の間隔は、場合によっては日本からすると桁違いに大きいだろうから、それはむしろある程度以上の距離を走るツーリズムにふさわしい言葉なのかもしれないが、里と里を結ぶ、という言い方なら、日本におけるスローサイクリングにもぴったりの合言葉ではないかと思う。特に、古くからある集落の周辺や、山道を除き古くから存在していた道は、走りやすい環境となっていることが多い。昔の道は、人や牛馬が曳く荷車の
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琵琶湖の景色に見る楽土への憧憬

2012.01.07

記憶かイマージュかが比喩していたものは、今になってようやく少し察しがつく。楽土。あるいは浄土。寂光土。湖東と湖北より西の方を、琵琶湖という広大な水域を通して眺めると、陰僻な冬雲と重い地上の間に、恩寵のような光が射してくる。それは、そのような領域がどこかにあるのだという予感を作り出す。如来や菩薩のような存在はそこに居てこの地上に生きる者どもの万象を見ているのだが、如来や菩薩もまた、その万象が浄化され
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